□日々行っている中国貿易業務についての話。
筆者は、中国貿易の専門家として、長年ビジネスを展開しています。中国貿易の特徴は、中国貿易企業との取引は、貿易決済は、米ドルを中心に行いますが、中国国内企業の場合は、米ドル決済ができない人民元決済で商品の取引を行います。
よって中国貿易の場合は、為替について言えば、ドル相場に影響されます。人民元とドルも相場で変動はしますが、基本的には、ドルベック制度になっており、ドルに連動する形になっています。中国人民元の裏付けは、ドルの外貨準備高や米国債をベースにドル資産をもっていることが、中国人民元の裏付けになっています。最近は、中国もドル資産以外にもユーロや他の資産にも分散投資をしているようですが、基本的には、ドル資産をベースに人民元の裏付けにとしています。
中国企業と筆者は、常に貿易取引をしていますが、決済方法は、基本的にTTキャッシュで取引する場合が多いです。まれに、L/Cで行ったことがありますが、銀行手続きと手数料の問題を考えれば、筆者が取扱商品は、建築資材が中心であり、超高級品を扱うことでないので、人民元と、銀行決済で、ドル決済を行っています。最近は、便利な昨日があり、送金会社アプリ経由で、日本からも中国のお客様の有WECHAT PAYやアリペイに直接人民元決済ができるようになったので、中国との海外取引は、ものすごく便利になりました。
筆者が中国貿易を始めた20年前には、考えられない進化です。ということで、専門的な貿易決済を昔行ったような仕組みを通さないでも取引できます。筆者が始めた頃は、外貨管理局が、外貨取引のすべてを管理しており、中国企業取引する際にも貿易権がなければ取引できず、貿易権の持った企業は、中国の外貨管理局にて、外貨と人民元の両替をして、決済するという面倒な手続きでした。それで、その外貨管理局で両替証明がなければ、海外に商品を輸出できなかったという仕組みでしたので、なかなか面倒な作業でした。
今でもその名残は残っているようですが、基本的には、一般商品の場合は、さほど難しくありません。弊社もかつては、自社で通関士や決済担当の社員を雇って貿易決済をしていましたが、今は、基本的には、上海の物流会社と業務提携をして、物流会社の貿易部の名義で細かい商材輸出の手続きをおこなっています。
特に、弊社がおこなっている建築資材の輸出に関していえば、複数ヶ所の商材を、一旦、上海などの中国の国際港の近くの倉庫に搬入をして、一つのコンテナに入れて輸送する手続きをしていますので、そのような場合、毎回決まったロットで仕入れ、保管をするのではないので、これは、流通倉庫で、使用面積ごとでリースする契約のほうが、固定で倉庫を借りるよりコストがかかりません。
筆者が2002年、上海の保税区で働いていたときは、保税倉庫の管理者として仕事した経験もありましたので、貿易倉庫業の仕事も経験していますので、その業務についてわかっていますが、基本的には、提携企業の流通倉庫に搬入して、中国全土から仕入れたいろいろな建築資材、インテリアを日本などの海外に輸出するビジネスを行っています。
中国貿易を始めた頃は。この業務がおもろくて、ブログ等で色々紹介していましたが、今は、目新しさがなくなったので、あまり書かなくなりましたが、お客さまから依頼があれば、中国のどこのメーカーからでも仕入れ交渉をおこなって日本向けに輸入手続きを行っています。特に建築系の資材調達は、日本の現場に合わせてサイズや質、色合い、素材が違いますので、簡単にできものを買ってくるということができません。建築系の貿易で重要なことは、メーカーとの商品の制作依頼の交渉であります。貿易決済は、瞬時日本にいても、できる時代になりましたので、難しさがありませんが、複数商品の場合、輸入する際に、上海などにリースする流通倉庫への搬入タイミンを合わす打ち合わせがあります。それで、コンテナに積載して、中国側の通関処理、商品検査を終えて、日本の港につけば、一安心です。ただ、壊れやすい商品の場合、破損の可能性がありますので、その点は梱包など厳重にする必要があります。
ということで、筆者の行っている貿易業務の世界について少し説明してみました。